今回紹介する漫画は【同級生に告白(?)された話】です!

※画像は『Amazon』より引用(©有中 ゆき/KADOKAWA)
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感想
「好きだった」と、あえて過去形で始まる告白。
この一言からすべてが動き出す構成がとにかく秀逸で、冒頭から一気に心を掴まれてしまった。
普通なら現在形で伝えるはずの想いを、なぜか過去として差し出すことで、そこに含まれる本音や躊躇い、隠された感情を想像せずにはいられない。
この時点で既に“こじらせ”の気配が濃厚で、読んでいる側としてはニヤニヤが止まらない。
コミ爺さんこじらせ的告白はたまらないのう!
本作はいわゆるBLラブコメでありながら、単なる甘さだけではなく、「こじらせ」と「初々しさ」が見事に同居している。
登場人物たちはどこか不器用で、素直になりきれない性格をしている。
だからこそ、ちょっとした一言に過剰に反応してしまったり、相手の態度を深読みしすぎて勝手に悩んだりと、感情の動きが非常にリアルで愛おしい。
そのもどかしさに何度も「もう素直に言えばいいのに」と思わされるのだが、その遠回りこそが関係性に厚みを与え、読者のニヤニヤを止められなくする。
特に秀逸なのはストーリー構成だ。
告白した側が実はある秘密を抱えているという要素が、単なる恋愛のやり取りに一層の深みを加えている。
その秘密が明かされるのか、あるいは隠されたまま関係が進んでいくのかという緊張感が、コミカルなやり取りの裏でしっかりと物語を支えている。
一方で、告白された側の心理描写も非常に丁寧で、「好きだった」と言われたことで、それまで以上に相手のことを意識してしまう様子が細やかに描かれている。
今までは当たり前だった距離感が急にわからなくなり、視線ひとつ、言葉ひとつに意味を感じてしまう――その変化がとても自然で、読者も一緒になってドキドキしてしまう。



秘密はよくないのう!
さらに個人的に強く刺さったのが、独占欲の描写だ。
「俺に告白したんだから俺だけ見とけよ」と言わんばかりの、少し強引で不器用な独占欲。
このニュアンスが本当に絶妙で、決して重すぎず、それでいて確かな感情の重さが伝わってくる。
相手を意識し始めたからこそ芽生える独占したい気持ち、それをうまく表現できずに態度に滲ませてしまう未熟さがたまらない。
このあたりのバランス感覚が非常に上手く、読んでいて何度も「最高かよ」と思わされる瞬間があった。



嫉妬、やきもち、独占欲。良い愛のカタチじゃ
そして何より魅力的なのは、二人ともがそれぞれにこじらせているところだ。
一方だけが不器用なのではなく、お互いがそれぞれの事情や感情を抱えながら空回りしている。
そのため、すれ違いも一方通行ではなく、複雑に絡み合っていく。だからこそ関係が簡単には進展しないのだけれど、その分、一歩踏み出したときの破壊力が大きい。
少しずつ距離が変わっていく過程を丁寧に積み重ねているからこそ、小さな進展ひとつひとつがご褒美のように感じられる。
全体として、甘さ・もどかしさ・笑いのバランスが非常に良く、読後にはしっかりと満足感が残る作品だった。
終始ニヤニヤが止まらないのはもちろんだが、それだけでなく、キャラクターの感情の揺れや関係性の変化にしっかりと心を動かされる。
こじらせた初々しさがここまで魅力的に描かれている作品はなかなかないし、この絶妙な距離感と温度感は癖になる。
とにかく、こじらせ×初々しさ×独占欲という要素が好きな人には間違いなく刺さる一作。過去形の告白から始まるこの不器用な恋の行方を、ぜひ最後まで見届けてほしい。
評価
- どんな人におすすめ?
-
こじらせと初々しいラブコメが好きな人
- 何が特に好きだった?
-
主人公たちの赤面顔


- 赤面顔がかわいい!
- こじらせラブコメでニヤニヤが止まらない
- 消化不良な場面がある
- 最期のほうは少し駆け足気味








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